9月23日(日)開催 中国語教育・学習講演会 報告書

 広島大学の蘆涛教授、厦門大学の李無未教授をお招きして「中国語教育・学習講演会」を開催致しました。

時間: 2018年9月23日(日曜日)14:00~17:30
場所: 大阪産業大学梅田サテライトキャンパス(レクチャールームAB)
講師: 盧 濤 教授 (広島大学)
 テーマ「汉语偏误分析的理论意义」
 日本人中国語学習者の誤用分析の理論的意義
李 無未 教授(厦門大学)
 テーマ「日本近现代中国语学史主线」
 日本における近現代中国語学研究と教育の概況

 広島大学の盧 濤教授と厦門大学の李 無未教授の「日本人中国語学習者の誤用分析の理論的意義」と「日本における近現代中国語学研究と教育の概況」をテーマにして講演が開催されました。

【広島大学 盧 濤教授】

 盧 濤教授の講演は以下の三つの問題について分析しました。1)誤用とは何か、誤用分析とは何か、2)日本人中国語学習者の誤用分析が中国語研究にどんな意義があるか、3)日本人中国語学習者の誤用分析が中国語と日本語との比較研究にどんな意義があるか。それによって日本人中国語学習者の誤用分析の理論的意義が明らかにされ、中国語研究と中国語教育に参考となるヒントが与えられました。

【厦門大学 李 無未教授】

 李 無未教授の講演は、数多くの文献を収集し、分析したうえで、日本の中国語語学の歴史を辿りながら、その特色を四つの「意識」にまとめました、即ち、二つの色彩の意識(ヨーロッパ比較言語学理論の影響を受ける意識、独自の個性を作り出す意識)、クロスオーバー意識(いくつかの専門分野を跨る研究意識)、ソーシュール意識(ソーシュールの学説で日本の文法理論を改造する意識)、考証意識(諸事の根拠を明示して論証する意識)です。

 途中には中国語教育に携わる出席者の方から積極的な、質疑応答があり、中国語教育と研究への理解と認識を深める有意義な講演となりました。